Apr 1, 2009

pen, 1 Apr 2009

特集はアールヌーヴォー建築。冒頭の「アールヌーヴォー建築とは何か」というテキストと、その原点となったベルギーの建築家、ヴィクトール・オルタやポール・アンカールについて書いた。ただし特集監修者の橋本文隆さんにも細かく手を入れてもらっている。

アールヌーヴォーは19世紀末の前衛であって、このムーブメントをきっかけに建築は古典主義と決別し、20世紀モダニズムが生まれたとという見方がある。装飾に動植物の美を引用したことがダーウィンの進化論を結びついていたり、複雑な装飾は鉄とガラスを扱う技術革新の賜物だったりする。一方、有機的な曲線を積極的に取り入れる現在の建築のトレンドに、アールヌーヴォーとの共通性を見て取ることもできる。

写真はオットー・ワーグナーのマジョリカハウス。ある年に寄ったウィーンで、時間を持て余して観に行った。