Dec 1, 2007

デザインの現場 Dec 2007

「デザイナーのための就職読本」という特集。そこで働くとしたら、という視点からいくつかの企業が紹介されている。担当したのは資生堂、ソニー、サントリー。各社で活躍中のインハウスデザイナーや制作を統括する部署の責任者に話を聞いてまとめた。

Nov 15, 2007

pen, Nov 15, 2007


デザインをテーマに注目すべき最新のプロダクト、建築、空間、プロジェクトなどをノンジャンルで紹介する「クリエイティブ・アワード2007-2008」特集。企画準備中のリサーチと、一部のテキストを担当。自分で書いたのはヴィトラ・エディション、廣村正彰さんによる日産デザインセンターのグラフィック、ジャン・ヌーヴェルのモルテーニのソファSKIN、トヨタi-real、スイスのFULGURO、スウェーデンのTAF、ロナン&エルワン・ブルレックのnorth tileなど。

写真は、ブルレックがnorth tileを使ってデザインしたストックホルムのkvadratのショールームで、そのインテリアの模型を見せてもらった時のもの。

Nov 10, 2007

Casa BRUTUS, Nov 2007

「陶芸家、バーナード・リーチを知りたい。」の約6ページのテキストを担当。基本的には書籍などの資料をベースに書いたが、大阪リーガロイヤルホテルのリーチバーなども取材した。日本民藝館にリーチ作品が並ぶ写真は白川青史さんが撮影。

Nov 4, 2007

Nordic Modernism, Design & Crafts

2007年から東京オペラシティ アートギャラリーなどで開催された「北欧モダン デザイン&クラフト」展の図録を兼ねたコンセプトブック。1950年代前後の陶磁器について、特にスタジオピースを中心に取り上げて、それらの作風が北欧のデザインやものづくりをどんなふうに象徴しているかを解説した。名前を挙げたのは Berndt Friberg, Carl Harry Stalhane, Saxbo, Palshus, Kaj Franck, Stig Lindberg ほか。こういった北欧のヴィンテージの陶器は、自分が「もの」に興味を持つ大きなきっかけになったジャンルでもある。

Nov 1, 2007

hhstyle.com catalogue, 2007


vitra、classicon、cappelliniなどの家具を扱うhhstyle.comのカタログで、ヘラ・ヨンゲリウスとマールテン・ヴァン・セーヴェレンについてテキストを書いた。彼らのプロダクツを実際に使っていることからもヒントを得ている。写真のカップとプレートはヘラ・ヨンゲリウス。

このカタログは、ブルレックとジャスパー・モリソンについては川上典李子さんが、イームズやプルーヴェなど多くのデザイナーについては橋場一男さんが執筆している。

Oct 1, 2007

ELLE DECO, Oct 2007

「東京デザイン散歩」という特集で、銀座に1953年にオープンしたバーTARUと、そこに集ったデザイナーや建築家についての4ページを書いた。TARUのインテリアは剣持勇と渡辺力がデザインしていて(実際は渡辺力のみによる仕事という話も…)、現在もその姿を保っている(が建て替えの話もある)。同じく53年にできた日本デザインコミッティは銀座松屋と深い繋がりがあったことから、当時、この店にもコミッティのメンバーが足を運んだはず。そのメンバーには剣持や渡辺のほか河野鷹思、岡本太郎、原弘、亀倉雄策、丹下健三、清家清、前川國男、坂倉準三、吉村順三らがいた。松屋グッドデザインコーナーに携わった梨谷祐夫さんの著書を読んだり、デザインコミッティや剣持事務所の方の話を聞いたりして、密度の濃いページになっている。

pen, Oct 01, 2007


特集の「スイス デザインをめぐる旅。」でフライターグ、スイスエアーとスイス、ネフ、スイス・グラフィック(ポスター)について書く。スイス(エアライン)については来日中のタイラー・ブリュレにインタビュー。この記事のためにカール・ゲルストナーからもコメントをもらった。

写真は以前、バーゼルで撮った聖アントニウス教会。

この号ではエルメスのとじ込み特集のテキストも担当。「芸術を通してプロモーションを図ってはいけない」というのは、エルメス前会長のジャン・ルイ・デュマの言葉。

Aug 1, 2007

AXIS, Aug 2007

特集は「デザインのフロンティアを行く」の3回目、東京大学先端科学技術研究センター。昆虫の脳を研究して次世代の生物模倣を目指す神崎・高橋研究室と、触覚などを通して人間をサポートする福祉工学に取り組む伊福部・井野研究室を取材した。ちなみにこの特集、過去にはMITメディアラボとジョージア工科大学を取り上げている。研究者の感性は想像していたよりもずっと柔軟で、予期されていないところでデザインと先端科学が結びつく可能性もあると感じた。

Jul 1, 2007

photon, Jul 2007


サルデーニャ島のもの作りについての特集と、4月のミラノサローネのリポートを書いた。サルデーニャはリゾートとしても知られていて、もの作りもその土地柄と結びついており、ゆったりとした生活感が表れている。

一転してこの年のサローネは、マルセル・ワンダースの活躍をはじめ、かなりテンションが高かった。デザインがアートと接近するトレンドが確定的になり、ラグジュアリーの流れも続き、日本からの向こう見ずな出展も盛ん。個人的にはこの年からScholten & Baijingsのクリエイションに注目しはじめ、誌面にも登場している。

写真はサルディーニャ滞在中に撮ったもの。

Jun 1, 2007

ELLE DECO, Jun 2007

深澤直人さんの活躍を紹介する特集で、この頃に東京ミッドタウンにオープンしたMUJIに絡めて、無印良品と深澤さんの関係をリポート。本人への取材に加え、MUJIのオープンに集まったジャスパー・モリソン、コンスタンティン・グルチッチ、ジェームス・アーヴァイン、原研哉さん、杉本貴志さん、良品計画の金井社長から話を聞いてまとめた。

pen, Jun 01, 2007


「鎌倉の旅へ。」という特集で、その導入部の瑞泉寺、報国寺、杉本寺、安国論寺についての10ページのテキストを担当。基本的にはデザインを離れて、史実と実際にその場を訪れて体感したことをもとに書いている。写真はこの時の報国寺の竹林。

Apr 1, 2007

ELLE DECO, Apr 2007


「やっぱり好きな、北欧のスタイル」という特集で、アルヴァ・アールトのフラワーベース、ティモ・サルパネヴァ/タピオ・ヴィルカラ/カイ・フランクのイッタラのガラス作品、マリメッコの新旧テキスタイル、トム・ディクソンのディレクションするアルテック、ハッリ・コスキネンのクリエイション、坂茂から見たアルヴァ・アアルト、ユーロ・クッカプロの全体像、コペンハーゲンにあるアンティークショップdansk mobelkunstのセレクションなどのページのテキストを担当。

それにしても、アアルトのイッタラのフラワーベースが何の形をモチーフにしているのかははっきりわからない。アアルト自身は言及していない模様。湖とも切り株ともいわれるし、当初のドローイングには「エスキモー女性の革ズボン」と書かれている。ミース・ファン・デル・ローエの1922年のガラスのスカイスクレーパー案にも少し似ている。

この特集の後、写真のグロッシーブラックのスツール60を入手した。

デザインの現場 Apr 2007

特集は「素材と加工」。当時発表された、新しい質感を備えた携帯電話MEDIA SKINについて吉岡徳仁さんに取材した。素材や加工をテーマに人の心を動かすものを創造する手法を語ってもらい、既存のデザインの境界を超えたもの作りのありかたを紹介している。

Feb 20, 2007

デザインの現場 Feb 2007

特集は「注目の若手30人」。グラフィック、エディトリアル、映像、ウェブ、プロダクト、空間などにかかわる40歳以下の新進デザイナーを紹介する企画。その番外編的な「100%Design Tokyo & Designtideでみつけた気になるこの3人」というページで、柳原照弘さん、鈴木元さん、安藤健浩さんに取材した。柳原さんとは初対面だったが、その後の活躍は説明不要。鈴木さんは、以降の彼のデザインの方向性を決めたバックパッカー体験などについて語っている。

Feb 1, 2007

pen, Feb 1, 2007

特集は「東欧のグラフィック」。ヘンリク・トマシェフスキ、オロス・イシュトヴァーン、ヤン・ライリッヒ、カレル・タイゲ、ヤン・レニツァ、ラディスラフ・ストゥナール、カッシャーク・ラヨシュ、ドゥシャン・ユネクといった東欧の代表的なポスター作家やグラフィックデザイナーについて22ページの原稿を担当。現地取材の情報を参考にしつつも、作品とわずかな文字情報から背景や個性を読み解いていった。

共産圏時代は厳しい規制に反抗し、一見健全なグラフィックの中に“裏の意味”を潜ませたイシュトヴァーンの話は興味深い。国が資本主義になると、そんな規制がなくなった代わりに、利益を追求する企業の思惑が制約になった。彼はその制約に対しても、同じ手法で自分の表現を貫いているという。

デザインの現場 Feb 2007

特集は「注目の若手30人」。後に同誌に連載コラムを持った鈴木元さん、大阪を拠点にする柳原照弘さん、サローネの出展も注目された安藤健浩さんに取材。RCAで学んだ鈴木さんは、チベットを旅行した直後にロンドンのデザインフェアを見て、自分の進みたい方向が自ずと決まったという。その後の柳原さんの世界的な活躍も見事。いずれも触発される取材だった。